2010年1月10日日曜日

シリーズの構成




第1集~第11集まであるが、20世紀の前半から中盤に割かれている時間がパッと見の印象で8-9割になる。言いかえれば、最後の30年くらいはほとんど描かれていない。第11集はJAPANがテーマだから置いとくとして、実質全10回のうち、第9集が『ベトナム』なんだから、あながち間違った印象でもないと思う。

第11集のJAPANに至っては、太平洋戦争の終結まででほぼ終わってしまい、エンディングにようやく東京オリンピックの入場行進がちらりと映る程度だ。「20世紀」がテーマというが、今見るとちょっと“大きく出すぎた”感は否めない。

その理由として、ひとつはこのシリーズが作られたのが1990年代の半ばであり(放映は'95-'96年だったらしい)ほぼ終わりに近いとはいえ、まだ世紀の途中であったことがあるかと思う。しかし、勝手に想像するに、これって番組の作り手たちの"歴史観"を反映しているんだろうな、とも思う。つまり、世代ごとに、どこからどこまでが「歴史」で、どっから先が「現在」なのかは変わってくるはずなので、私の目には後半を極端にはしょったようにしか見えない構成も、それが作り手たちにとっては「過去」として認識されていない、つい最近のことで、あえて番組で取り上げるほどのことでもないと感じていた事実を端的に表しているのではないかなと。

まあ、それはさておき、このシリーズが、世紀が変わってから作られていたらどんな具合だったかと考えると急にわくわくしてくる。かつて外交史料を探して書庫に入ったとき、お腹が痛くなるほど緊張と興奮に包まれたことを思い出す。そういうわくわくだ。あるいは、今世紀末に、21世紀版映像の世紀が作られるとしたら、最初の10年はどう描かれるのだろうとも考えてみる。20世紀同様全10回で描くとすれば、単純計算で1回がカバーする時間は10年となり、そろそろ我々は第1集のエンディングに差し掛かっていることになる。

この二つの妄想の答えは、たぶん、同じだろう。911、それしかないと、現時点では思われる。もし、21世紀に入ってしばらくたった時点でこのシリーズが制作されていたら、おそらく間違いなく、イスラム世界にもっと焦点を当てたくだりが登場していただろう。そしてもし、21世紀版が制作されることになったら、第1集はたとえば「テロとの戦い--唯一の超大国アメリカは、とうとう見えない敵と戦争を始めた」とかいう感じだろうか。(これはかなり好意的なタイトルね。「存在しない敵」とした方が正確かな)

作品が射程におさめている範囲について、Special Boxの特典『解説書』にある年表も、1975年までであることに後から気付いた。

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