金曜日。開始予定より1時間遅れたり、その場でもらえるはずの婚姻証明書が役所のシステムダウンでもらえなかったりと、想定内のトラブルがいくつかあったが、宣誓式そのものは何とかとり行うことが出来た。聖書を手に『私は独身です。この結婚は犯罪がらみではありません。私の住まいは〇〇です』と宣言してから、『アイバン君を夫と認めます』と誓いを立て、前日急いで買ってきた指輪を大事に取り出した。今回のは婚姻手続きのためにとりあえず用意した物で、ちゃんとしたのは日本に来てから選ぼうね、という話をしているのだが、そうは言っても指輪は指輪だ。アイバン君が差し出した薬指に、慎重に通す。と――、
あれ?
・・・通らない。
(…昨日は通ったのに!)
焦って第二関節をグリグリ締め付けたが、うんともすんともいわない。
しまいに堪え切れなくなって笑い出す私。
て、ゆーかね。夫クン。
それ、右手ですから!!!
