体調がイマイチで外出する気にならないので、珍しく小説を読む週末。ここのところ、日本から持って来てもらったり、現地で借りたりで、日本語の文庫本が手元にある。有難い。自分で日本から持ってくる本はほとんど全部実用書なので、たまに小説が読めるといい息抜きになる。
以下、勝手な感想。
『のぼうの城』上・下
最近映画公開が延期になった話題作というから、わざわざ原作を取り寄せて読んでみたのだが…まず、本の薄さにビックリした。薄いのに、上下巻に分かれていることに二重にビックリ(その方が儲かるのか?)。そりゃあ、必然的に物語も人物描写も薄くなるというもので…映画が原作より面白いことを祈る。この本が話題になる程売れたということが三重のビックリです、正直。
『黒豹シリーズ キルガン』
ゴルゴの小説版みたいな感じ、超面白いから!――との触れ込みで借りて来た1冊。まあ、謂わんとしていることは分かった。しかし、仮にも文庫本化された小説だというのに、テニオハの間違い、明らかな言葉の書き間違い等が散見されて、これまた新鮮な驚きだった。連載に追われて書いたんでしょうけど、売り物なんだからちゃんと改訂してほしいものです。女性の描写も一辺倒で呆れる。最初の数ページで、「これは突っ込みどころを見つけながら楽しむ本だ」と認識した。だいたい私はゴルゴ・ファン。ストーリーもディテールも詰めが甘くリアリティーに欠ける小説の主人公と一緒にされるのはちょっと…(笑
『亡国のイージス』上・下
ああ、やっと小説らしき小説が手に入った、と一気に読んだ。上巻の終わりあたりで、誰が叛乱者で、誰が国の工作員なのかが判るところが面白かった。下巻は、筆者の国防に対する個人的な思い入れがくどく繰り返されるので飛ばし読み。セリフだけ拾ってけば、ストーリーは追えた。プロットがしっかりしているだけに、国防に関する論の展開がもうちょいマシだとさらにリアリティー出て迫力も増したはずだったと思う。一連の事件の発端とされる『論文』が、全く論文の体裁をとっておらず、ただの感想文であるせいで、物語の根底部分で説得力が乏しくなってしまっている。ちなみに売れた小説につきもののの映画化もされているが、原作が分厚い分、映画としてはどうしてもひどく浅薄な作品にならざるを得なかったみたい。大胆に削るところは削らないと映画化は難しいんでしょうね…
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