2013年12月24日火曜日

プレイバック秋学期(5) カルチャーショック・アメリカ流!商売の基本編

基本はずばり、『足元を見る』

例1:高い学食

そもそも生協などないので、キャンパス内にフードコートとチェーン店のレストランが入っているのだが、サンドイッチ1個7ドルなど、どこも1食10ドル前後使わざるを得ないような価格設定になっている。おかしいと思って聞いてみたら、キャンパス内は市中より高いのだそうだ。競合がほとんどなく、学生はそこで買わざるを得ないから、だそう…収入のない学生相手に、信じられぬ仕打ちだ。

 例2:メトロ

そう考えてみたら、メトロの運賃が高いのも同じ理屈だと気付いた。競合がないのだから足元を見ればいいのである。たとえそれが市民の足であっても。車を買えない所得レベルの人々にとって死活問題かもしれなくても。



入学直後の夏学期の授業で、議会の証言にも頻繁に登壇するジャンセン教授が誇らしげに言った。

曰く、『アメリカの生産効率性は世界一』 となむ。

…うっそーー?これで??!!と思ったものである。その頃すでに、目にするあらゆる物のクオリティがいちいち気になっていたので、とても効率的な生産体制が築けているとは実感できなかったからだ。

しかし、それは思い違いだった。私は「生産効率性」と聞いたとき、効率的に生産している――たとえば日本の自動車工場のような画を思い浮かべたのだが、ここで言う「生産」とは恐らく、お金=出来高のことだったのだ。計算式で書くなら収益/投入コストの ような。『足元を見る』商習慣に気付いた時、やっとジャンセンが言っていたことが納得できた。つまり、いかにコストを抑え(…と言ったら聞こえがいいが、 明らかにクオリティを犠牲にして)それを高く売るか、それがアメリカが世界一であるところの”生産効率性”と言うワケだ。アメリカが犠牲にしているのは消 費者の利便性だ。翻って、日本はよく高コスト体質だと言われるが、そのかわりクオリティも高い。いや、多分本当はもっと高くてもいいものまでがお手頃価格 で売られている。それを支えるのは何千万人ものサービス残業――日本の場合は生産者の側に負担を強いているというワケだ。両者には斯様に一長一短あり、どちらも誰かの不利益の上に成り立っている仕組みであると思うにつけ、外資企業などに「ニホンハ高コスト体質」だなんて、カンタンに言わせちゃダメなんだなと思う。(日本生まれ、日本育ちの私には、クオリティを犠牲にするような日本は受け入れ難いが、かと言ってサービス残業を強制される社会がいいとも断じて思わない)。

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