学生時代、お金が無かったのに2度映画館に足を運んだ作品が、たまたまTVでやっていた。確かDVDも買ったが、明るい気持ちになれる映画ではないので、どこかに置いてきたと思う。
同じ監督が撮った『ものすごいうるさくて、ありえないほど近い』という作品もこの間飛行機で観たが、こっちは映画館で観てたとしても2度は行かなかっただろう。
途中までは琴線に触れる映画になるかもなと思って観ていたが、ふと、主人公家族を敢えてユダヤ人(→明示的にではないが、そう取れるような描き方になっている)にする必要があったのか?と、思った瞬間、妙に冷めたというか、軽い嫌悪感さえ覚えてしまった。ストーリー自体は感動的に作ってあると思ったが、わざわざ第二次大戦のエピソードまで盛り込んで、つくづく「=無辜の被害者」というイメージを売り込みたいんだなあ、という視点からでも一貫して解釈可能な作品だったように思う。
911の被害者はアメリカであって、ユダヤ人に限定されるものではなかったはずだ。にもかかわらず、敢えてユダヤ人を作品の中心に据えるというのなら、そうする必然性を納得のできる形で提示してくれないと、ただただ、作り手のあざとさが鼻につくばかりというものだ。原作者がユダヤ人と知って、案の定、と思ったのは私だけだろうか。
まあ、自己を被害者と認識することは、加害者たる自覚を持つことに比べずっと難しいのだと思われ、隣国の人々からは日本人も五十歩百歩と思われているのかもしれないが。
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