ちょっと前に話題になった映画の原作本。その時、ネット上でだいたいのあらすじは見ていたが、たまたま最近離任した同僚が本を持っており、運良く譲ってもらえた。
また、これも偶然数日前に新聞記事か何かで知ったのだが、作者はトンガのボランティアOVなのだそうだ。以下、いつもの勝手な感想文。
賞をとった本だけあって、推理小説として確かに先、先を読ませる。また、章ごとにかわるがわる別の人物が第一人称となり、その人物の視点から物語が進む(=「告白」、ないし「独白」)というスタイルも面白いとえいば面白かった。が、まとまった感想を持ちづらいつくりでもあった。
そんなわけで、感想もぶつ切りだが。
殺人、いじめ、虐待――と重いテーマがてんこ盛りの割には設定に突っ込みどころが散見されるため、読んでいてそれほど重苦しい感じにはならない。そもそも、血液混入牛乳を飲ませたくらいで、HIVに感染するワケなかろうが(確率は限りなくゼロ)。それに、子どもができた後で、「子どもはおろすな。でもHIVポジティブだから結婚しない」って、どうよ?正義感、責任感は強いが甚だ無知でとんちんかん、という設定だったのか?フツーに子育て手伝えよ…と思った。
日記。
作中では、嫌なことがあった時につけてごらん、と母が娘にすすめている。私自身は逆で、喜怒哀楽の「喜」と「楽」しか書かないクセがあるため、そんな暗い日記もあるのか、と思った。『アンネの日記』のように、後から第三者が読み物として読むのであれば(実際、アンネは読まれることを想定していた)、間違いなく喜怒哀楽のすべてが綴られているのが一番面白いだろうが、書きたいという衝動に任せて「書くために書く」場合は、どうしても個人の好みにより偏りが出るのかな。
いじめ。
こんな性格ゆえ、幼い頃から社会人の現在に至るまで、いじめのターゲットになったことは何度かあると思うが、実際いじめられたことはほぼ無い。正確に言うと、嫌がらせは受けても、嫌がらせをする者にいじめの快感ないし満足感を与えたことはない。逆に、不必要な愛想を振りまくことがないため、事実無根の「いじめっ子」にされたこともあったが、無意味かつ非生産的で面倒なことをわざわざしている頭の悪い人かのように思われたことが心外でならなかった。だいたい、仲間外れを仕組めるほどに群れたこと自体がないっての。作中では、いじめの凄惨さよりも、いじめる側のマヌケっぷりが強調されており、そこは好感が持てた。
ウェルテル先生。
買収されて今年新球団になったチームの監督が思い浮かんだ。周囲の人たちご苦労さま、な感じ。
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