2015年8月19日水曜日

不正のダイヤモンド


『紙の月』 (2014年、映画)


原作未読で映画を観た。主演女優がもっぱら話題だったと記憶しているが、私はビジネススクールで修了間際に受けた『会計不正発見と防止』という授業を思い出した(笑 曰く、不正の四大要素にはopportunity、capability、incentive、rationalizationがあり、この順でコントロールし易い、となむ。以前はcapabilityを除く三大要素が『不正のトライアングル』と呼ばれていたが、最近はあらゆるものが電子化されていることを受け、不正を行うのに必要な(主にITの)知識・技術があること(capability)という点が加えられ、『不正のダイヤモンド』と呼ばれる。映画の時代設定は1994年、主人公はやはり、これらの要素を持っていた。


『紙の月』不正のダイヤモンド
  • Opportunity …外回りでの顧客とのやり取りを目撃できる他者がいない(簡単に嘘をつける状況にある)
  • Incentive… 若い男をつなぎとめておくカネが必要
  • Rationalization… 上司も別途不正を働いている(から、私だってやってもいいじゃない、という自分への言い訳が立つ)
  • Capability… ITというほどのものではないが、印紙を偽造したり偽のチラシをPCで作成したりする技術


講義ではまた、不正は少額で始まり次第にエスカレートする、とか、いったんしてしまうと自発的に不正を止められることは稀である、などの“不正あるある”が指摘されていた。その面でもまさに、本作品は王道を行くような不正映画なのである。



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