今年のクリスマスソングはこれで決まりだ。
『Africa for Norway』
という題名に、思わずニヤッとしながら聞く一曲。
アフリカがノルウェーを支援する、という歌詞。
え、逆じゃない?と思ったら、それこそが彼らの狙い。
わざわざピアニストにサングラスまでかけて、
『We are the World』あたりを意識したのだろう。
はじめてアフリカに来た5年前、あら?と強く拍子抜けしたのを覚えている。みんな意外とフツーに生活しているではないか――それが違和感でさえあえあったということは、つまり、それだけ実際に自分の目で見るその時まで、アフリカはどこか「フツーでない」ところだと思っていたわけだ。難民問題を研究する立場にありながら、不覚にもアフリカのことを何一つ知らなかったことを思い知った。
確かによく考えたら、
貧困、紛争、汚職、テロ。
ばっかりなわけがない。何億人が暮らしていると思ってるのか。
が、これ、ステレオタイプが部分的には正しいこともあって、説明するのが難しい。
難しかった、私には。
◆ ◆ ◆
このPVはノルウェーと南アフリカの協力で行う「Radi-Aid」というキャンペーンでつくられたのだそうだ。キャンペーンの公式サイトを見ると、彼らのメッセージが簡潔明快に書かれている。他の援助機関の広報担当が見たらひっくり返ってしまうような、ちょっと刺激的すぎるかなと思う箇所もあるが、これまで援助機関が決して口にしてこなかったことをここまでズバッと言い当てたことに、ただただ脱帽である。ノルウェー(※)、すげえ。
※)ノルウェー政府の援助機関が資金提供している
1、寄付金集めはステレオタイプにのみ拠るべきではない。
悲しい写真は見飽きた。実際に起きている変化についても伝えてほしい。>
2、世界で起きていることをちゃんと知りたい
危機や貧困やエイズのことだけでなく、アフリカや他の開発途上国が発展していく様子も知りたい。>
3、メディアよ、尊厳を守れ
白人の赤ん坊が飢えている様子を許可なく勝手に撮って掲載できますか?>
4、援助は「ニーズ」に基づくべきものであって、お仕着せの「善意」に基づくべきものではない。
援助はもっと大きな構図の中の一部であり、援助だけが答えではない。>
出典:Radi-Aid: Afria for Norway(抄訳)
http://www.africafornorway.no/why
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やられた!と一本取られたすがすがしさと、自分以外にもこの違和感に気づいている人たちが結構いたんだ、という嬉しさとともに、長い間自分ではうまく言葉に出来なかったことを鮮やかに表現した彼らに、悔しささえ覚えた一曲だった。
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