この間の成田→DC西回り復路の機上、成田-ヒースロー便で初見の後、ヒースロー-DCダレス便でもう1回観て、さらに先週末iTuneでHD版をお買い上げという、ここ最近で一番のヒット作。猿のCGに心を鷲掴みにされた。そう言えば私、昔からシーザーみたいな男前がタイプだった(笑 ・・・なんて、アイバン君に怒られるかな?
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2011年の前作が、モーションキャプチャという技術を使って作られた今シリーズの1作目だ。機上だったか、自宅の映画チャンネルだったか、どっかでそのクライマックスシーンだけをチラ見したことがあり、猿たち(正確には類人猿たち――チンパンジーとかゴリラとかオラウータンの混成部隊である)がゴールデン・ゲート・ブリッジで暴れまくるる様があまりにリアルで、シュールな画に目がテンになったと記憶している。今回、あらためて見直してみてシーザーが主人公だと分かったが、当時はゴリがヘリに飛びかかるシーンの迫力に圧倒され、てっきり彼が中心人物(というか、中心的猿)なのだと思っていた。
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後から、エンドロールのいちばん上に出てくる主演俳優が、お猿のシーザー役だと知って再び驚いた。 猿があまりに猿なので、てっきり100%CGで作られているものだとばかり思っていたーーが、実際は一度人間が演じてその動きを取り込んでいるのだそうな(=モーションキャプチャ)。その撮影風景はYouTubeなどで観られるが、グレーの特殊スーツに身を包み、ヘッドギアと顔中に白いデータポイントのぶつぶつを貼り付けた俳優たちが一斉に猿の動きを真似るという、これまたかなりシュールな画であった。
『猿の惑星』シリーズと言えば、元々は1960年代にチャールズ・ヘストン主演で作られた映画が有名だ。ちゃんと観たことはないが、TV放映などで断片的にあの特殊メイクの猿たちには見覚えがある。当時はあのメイクが画期的だったそうだが、今の目線で観てみるとあの猿たちは、まあ、人間である。明らかに人間が演じていると分かる、かぶりもの感が満載のサルたちである。
対して、2011年からの今シリーズの何が目を引くかと言ったら、前述のとおり、猿が、あまりに猿なのである。おかげで、私の中では1960年代の『猿の惑星』はSF映画だったのが、今シリーズはサスペンスかホラーに近い感覚だ。猿みたいな恰好をした人間が襲ってくるシーンには画としてくすっと笑う余地があると思うが、猿が私たちが知るところの猿のまま人間のような暴力を振るう画には戦慄が先に立つ。それはちょうど、昨日まで普通のご近所さんだった隣人が突然ナタを振り回して襲ってくる恐怖が、軍服を着た兵隊が襲ってくる時のそれのとは異なる種類のもであるのことに似ている。日常に連なる世界で起きる恐怖の方が、非日常のよりもショッキングであろうと思う。
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悪役コバが"Human lies!"と人間を糾弾するセリフに、思わず"... Americans"と突っ込んでしまったり(humanというけれど、実際にはアメリカ人しか登場しないので、嘘をついたのもアメリカ人である)、こんなに暴力的なシーンを入れなくても十分面白かっただろうに、と毎度うんざりさせられたり。細々色々あるのはハリウッド映画だから仕方ないが、それでもこのお猿たちには一見の価値がある。
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