2014年9月13日土曜日

変革至上主義

今学期もまた、リーダーシップ論が必修科目になっていて、かなりうんざりである。しつこい。先学期はどうやって他人に影響力を行使するか(≒言うことを聞かせるか、に近い場合が多い)、今学期はどうやって組織変革するか、がメインテーマらしい。和を重んじ、偉そうにしない、背中で語るタイプのリーダー像が広く受け入れられる文化から来た人間にとっては(⇒たぶん私だけではない、少なくともアジア人学生の一定割合はそうだと思う)、だからアメリカ人ってこういうリーダーが好きなんだ~というのを理解する時間である。

そもそも、だ。組織は変革しなくちゃいけないのか?


◇ ◆ ◇


初回の授業冒頭で『必ずしもいつも変革が必要なわけではない』と脚注のような扱いでひと言ことわりがあったが、その後は(テーマが変革なのだから仕方ない部分もあるが)必要性を問うことはほぼなく、最初から変革ありきで、どう作戦を立て、どう実行に移すかの話ばかりである。まるで変わること自体に価値があるかのような様は、さすが、良くも悪くも“変り身”の早い国だと思ったり、道理で新しいトップはCEOであれ政治家であれ国際機関であれ、やたらと組織をいじりたがるわけだ、と腑に落ちたり。

確かに、変化が新たなパワーを生みだすことはあると思う。移行期にみんな同じ方向を向いて走ることができれば、日常業務だけの時より主体的なモメンタムが生まれやすいだろうし、当事者意識を持った途端、仕事っていくらでも楽しくなるものだ。また、どんな時代も常に変化し続けていることや、現代においてはそのスピードが加速度的に上がっていることを考慮すれば、どんな保守的な組織であってもある程度意識的に変わろうとし続けなければ、あっという間に適者生存の法則で淘汰されてしまうという側面もあろう。

しかし、組織変革はあくまで手段であり、目的ではない。理想とする組織像がまずあり、現状との乖離があるからこそ、いじって理想に近づける努力が必要になるのである。熱心な変革信奉者を見るたびに抱く違和感はたぶん、手段が目的化していることへのそれなんだろうと思う。



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