無事ウガンダに戻って来た。機上ではぐっすり眠れない派ゆえ、丸1日以上、ぼーーっとはしているけれど起きている状態が続いた。たまにものを読むこともあるが、ほとんど音楽を聴いているか、映画を観ているか、である。
今回は再見も含め、全部で4本観たのかな。
『ARGO』
歴史ものはツボに入りやすいからな、と思ってたら、オスカー獲ってたんだ、これ。知らなかった。細かなセリフを確認したくて、英語と日本語吹き替えで二度観た。イスラム圏で仕事をしたいと思ったことがなく、イランには行ったこともないが、制作側がイラン革命当時のテヘランの街の雰囲気を出そうと心を砕いたのであろうことはよく伝わってきた。話の筋は、当時はカナダ政府の尽力により成功したと思われていた6人の脱出が、実はCIAの手柄によるものでした、という、ある程度観る側が経緯を記憶していることを前提としながら裏話を明かすような趣向だ。
自宅に戻ってから史実を調べてみた。案の定、カナダにはカナダ政府が果たした重要な役割がほとんど描かれていないことに憤っている人もいるようだし、映画の最大の見せ場である空港のシーンはほぼ全部フィクションとのことだ。そういう作為は、ハリウッド映画である以上、初見の際からある程度想定しながら観ていたが、私はむしろ、イラン人にちゃんとペルシャ語をしゃべらせ、冒頭シーンで何故人々がアメリカに対して怒っているのかを淡々と説明したことに、新鮮な驚きを覚えた。ハリウッドにかかれば、ヒトラーだって英語をしゃべるのが当たり前なのだから。
そんな虚実の見比べはさておき、二点、印象に残ったことを。一つは、カナダ人ならいいんだ?ということだ。アメリカ人なら捕まって処刑されるのに、カナダ人なら堂々と出国できる、という状況に、不謹慎ながら滑稽味さえ感じた。両者の一体どこが違うというのだろうか?虐殺然り、難民然り、人を帰属のみでしか見れなくなった時、その先にあるのはいつも狂気だけだ。二つめは、空港の緊張感。イミグレは末端役人の小遣い稼ぎの場であることも多く、特にやましいことがなくても、嫌がらせへの警戒心なしには通れない。そんな嫌な緊張感を増幅させたようなクライマックスシーンが、(少々間際シーンが多くてウソっぽくなっているとは言え)やっぱり印象に残った。
粛清からの間一髪空港脱出劇と言えば、『ラスト・キング・オブ・スコットランド』に通じるものもあったかな。
『のぼうの城』
一度機上で観たことがあったが、デ○タ航空の邦画チョイスが余りに少なかったので(日本線じゃないから仕方ないんだろうけど)、やむなく再見。以前、小説をこき下ろしたが、映画の方が明らかに収まりが良かった。
『東京家族』
小津監督の『東京物語』は未見だが、それを知らなくても、現代の家族群像劇としてリラックスして観られた。後から2時間超の作品だと知ったが、時間の長さは全く気にならなかった。
『終の信託』
『東京物語』とほぼ同じ尺なのだそうだが、開始早々に眠くなり、何度も時計を確認。どんなオチなのかを確認したくて最後まで観たが、確認するほどのオチでもなかった。K○Mの邦画は2本しかなかったのだが、古くてもいいから日本を代表するような作品にしてほしい。
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