2014年3月15日土曜日

米国インフラ・ファイナンス(2)

プロジェクト

  • アトランタ空港         …空港ターミナルの増改修
  • バージニア州北部病院    …病院施設・設備の更新・改善
  • NYC水道局           …上下水道施設・設備の増改修
  • ラスベガス市下水処理     …下水処理設備の増改修
  • ヤンキース・スタジアム     …新スタジアム建設

課題

各グループは上記プロジェクトから1つを選び、さらにSellサイド/Buyサイドのどちらかを選ぶ。いずれのプロジェクトも主要財源は地方自治体発行のボンドで賄うことになっており、Sellサイドは投資家にボンドを買ってもらうためのプレゼンを、Buyサイドは投資家になりきってプレゼン後の質問を行う。持ち時間は20‐25分ずつ。

なお、与えられたプロジェクトはいずれも最近の実例である。


プロジェクト選択

初日の午前中に好きなプロジェクトを選択できたが、その時点では上記のようなプロジェクトのリストしか与えられず、具体的なプロジェクト関連情報は各プロジェクトのメンバーが出揃ってから配布された。つまり、十分な情報がないまま選択しなければならなかったのだが、以下の理由からNYC水道局を選択した。また、プレゼンはSellサイドだけが行うルールだったので、迷わずSellサイドを選択した(その方が勉強になるだけでなく、成績評定の10%を占めるClass participationのポイントを稼ぎやすいとの判断)。

  • ボンドの償還財源は各事業の収入(Revenue)から充てられるので(レベニュー債という)、常時安定した収入が見込めるものを優先。NYC水道局かアトランタ空港に絞る。
  • プレゼンしやすそうで、かつdefendもしやすそう、という理由からNYC水道局がベストと判断。 業界用語っぽく言えば、プロジェクトのニーズ説明(justification)と需要予測が比較的容易な案件を選んだ。
    • 空港はランディングフィー、ターミナルフィー、ゲート代、飲食店・ショップの場所代等々見るからに収益構造が複雑そうだったのに比べ、水道は基本的に利用者からの水道代徴収がほぼ唯一の収入源だ。
    • また、ニーズの点からも水道はdefendしやすいと判断された。インフラ案件は動く金額が大きいことから、通常はプロジェクトの必要性について長々と説明しなければならないが、水道なら専門家でなくとも必要でないわけがないと分かる。
    • 上記2点以外にも、NYCなので、人口(≒利用者数)や経済状況を心配しなくていいという点もプラスの判断材料だった。
以上、もっともらしく書いてみたが、実際のところ、開発案件で民営化(あるいはPPPなどの半官半民)に向いている例として、上記のような理由からプロジェクトファイナンスに仕立てやすい水道と配電がよく取り上げられる、という業界知識を持っていたのが大きかった。後にプレゼン準備を進めていく中で、チームメイトも徐々にこれらの点に気付いてくれ、えらく感謝された。また、プロジェクト選択後に配布されたプロジェクト関連資料が、水道の200ページに対し空港は400ページ以上もあったため、水道にしといてホント良かったー!と冗談を言い合ったというオチもついた(笑


米国インフラ・ファイナンス(1)
米国インフラ・ファイナンス(2)
米国インフラ・ファイナンス(3)
米国インフラ・ファイナンス(4)
米国インフラ・ファイナンス(5)
米国インラフ・ファイナンス(6)(完)

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